2019年 05月 02日
#復讐するは我にあり |
『復讐するは我にあり』を観ました。
これは1979年に公開された非常に古い作品で、監督は『うなぎ』の今村昌平、主演は緒形拳と三国連太郎(私はふたりとも主演と思ってる)という、日本の映画界では誰もが知ってる重鎮お二人。
ハリウッドで言いますと、監督マーティン・スコセッシ、主演ロバート・デ・ニーロ、マーロンブランと、といった感じでしょうか(違ったらごめんなさい)。
うちの職場に映画とかテレビをたくさん観ている方がいて、その方の「あれは昭和の名作だ」という激しいおすすめで観てみました。私はまだそんなにたくさんの昭和の作品を観ていないけど、とても良かった、というか新しい発見が沢山ありました。
物語とか時代背景はWikiを見てもらえば十分に解ると思うのでここには書かない。思ったことをわりと好きなように書くことにします。
まず、私が知っている緒形拳という人は『温厚なおじさん時々癖のあるおやじ』、三国連太郎は釣りバカのスーさん=『温厚で上品なおじいさん』やったけど、ぜんっぜん違う。緒形拳はキレッキレの暴力的で、どうしようもなくいけ好かないムカつくやろうやったし、三国連太郎は田舎臭くて、鬱蒼としてて、そのくせずるいたぬきみたいなおやじやった。
こんな演技するんや・・・ってしょっぱなからがしっと何かを掴まれた感じ。とにかく演技上手い。九州弁もうまい。
でね、女優陣がこれまたみんなうまいのよ。
倍賞美津子、小川真由美、清川虹子、ミヤコ蝶々...。みんな演技うますぎ。個人的には清川虹子が最高。
とにかく全体的にむっちゃリアルというか、生々しいというか。
今の日本の映画とかドラマって、メインの役者さんみんなカッコ良すぎるし、女優さんはキレイしスタイルいいしで、現実感が全然無い、という事がこの映画を見てよーくわかった。
特に女優。みんなお人形さんみたいで女優っぽいだけ(もちろん、そうじゃない人もいるけど)。なんか一気に色あせてしまった。
あとね、緒形拳も三國連太郎もご子息が俳優やん。緒形直人と佐藤浩市。
何かとお父さんと比較されてなかなか辛いやろうなー、と思ってたけど、これはしょうがない。あまりにも偉大すぎる。
これもあくまで個人的な意見ですが、残念ながらこの二人は父を超えられないと思いますた。
やっぱり二世は二世。他の二世にも言えることやと思うけど、なんか根っこのとこが自力で上がってきた人とは違う気がする。好き勝手言ってすいません。
今のサスペンスって内容もメールとかSNSを多用して複雑やし、他の作品もCGとかすごい特撮を使ったりして、面白いのは面白いけど、こういう作品を観ると、すごくシンプルで、俳優さんの演技に重きを置いてるというかそれがすべてやし、余計に上質な作品に感じるのかもしれんね。
私は海外かぶれなので日本の映画はあんまり観ないけど、こういう古い作品ももうちょっと観てみたいと思わせる作品でした。
以上、興奮していっぱい書いた。すいません。
by Lovechang3
| 2019-05-02 23:42
| 映画